今回の振り返り語彙
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まとめ
みずほ銀行のシステム不具合が大きな話題になっていますね。
もともと開発が長期化して頓挫して、とてつもなく大きなプロジェクトが暗礁に乗り上げたということで有名なシステムでしたが、運用も大変なようです。
なにしろ人のお金を扱うシステムですので、絶対に間違いが許されません。そのうえで、複数の銀行が合併しているという歴史的経緯から、巨大で古いシステムが複数連携して動くシステムだと思われます。これらのシステムの詳細をわかっている人間はもはや現役ではない世代のはずですから大変です。現役だったとしても大昔のシステムですからね。
大昔のシステムとなると、使われているプログラミング言語も全然違いますし、そうなるとそのプログラミング言語に精通している技術者もまた少ないということになります。
その上で、当然新システムですので、今まで以上に大量にやりたいことをやるという要件が積み重なって新しい機能が積み上がっているはずです。これは大変で当然ですよね。
自分も技術者として企業の基幹システム開発に携わったこともありますが、それほど複雑ではない業務システムだったとしても、それはそれでいろいろとケアしなければならない事象があり、開発には何年もかかります。仕様を理解するのも大変ですし、テストも数百人がかりになります。
みずほ銀行システムだと数千人規模でしょうか。もうこの人数を統制するだけでも尋常な難易度ではないですね。
この手のシステム開発を効率的にやっていくには、開発人員をなるべく絞りに絞ってエースのみで回すのが一番なのですが、実際には人数をどんどん投入する流れになり混乱が加速します。
そして一段落したところでキーマンが逃げていき、残った人がシステムの内容がわからないという結果になります。エース級は引く手あまたですからね。引き止めはそれほど簡単ではありません。
そんなこんなで、今後このシステムを維持していくのも大変でしょう。それが基幹業務を担うシステムなのだから大変です。
みずほ銀行は一日も早く、歴史的なしがらみを脱した新システム構築に着手するというのが最善なのではないかなと思います。それを選択するのは、本当に大変なことではありますが。