VR英単語

めくれる単語帳 & イメージ記憶術



語呂合わせとイメージで覚える英単語の効果的な覚え方と活用法!

はじめに

VR英単語のほとんどの記事は「語呂合わせとイメージで覚える」を枕詞に書いているのですが、その具体的な方法について改めて説明をしていきたいと思います。

よく「語呂合わせで英単語を覚えてはいけない」というような話を聞かれたりすることもあるかと思います。だいたい

  • 語呂合わを思い出すくらいなら英単語を思い出すべき」
  • ネイティブはそういう風に覚えない
  • 思い出すのに時間がかかる」
  • 「いちいち語呂合わせのフレーズを覚えるのが大変

というような理由が多いと思います。

語呂合わせのフレーズを覚えようとしたら、その通りですね。しかし語呂合わせを活用して英単語を覚えていくというのは語呂合わせのフレーズを覚えるということではありません

以下、ポイントを順次説明していこうと思います。ちなみにこれは英単語に特化した話ではなく、一般によく知られ、記憶の世界大会などに出る選手が使う記憶術の基本的な要素といえるものです。円周率を覚えるわけではないですので一般的な記憶術の話はここでは省きますが。

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英単語を覚えるということ

英単語/語彙を覚えるということはどういうことか、今一度確認しておきます。

英和形式チェックリスト
各行、クリック・タップで和訳を表示
1427assert
ここに単語リストから一つだけ単語を持ってきました。和訳の表示のさせ方は大丈夫でしょうか。もし大丈夫でなければ以下をご参照ください:

english.gakumon.jp

和訳を見ると「を主張する、断言する、力説する」とあります。この単語を覚えていくわけですが、ポイントなのはこの和訳の言葉自体を覚えるのではなく、その単語の意味するイメージを覚える、ということです。ここで書いてある訳語は、その単語の意味を日本語で置き換えたものであって、意味そのものではありません。

日本語をどうやって覚えたか、感覚的に覚えていないかもしれませんが、少し難しい単語は国語辞典で引いてその意味を確かめましたよね。国語辞典を改めてみて頂くとわかると思いますが、訳語が書いてあるわけではなく、意味のイメージが説明してあります。

英語であっても基本的に同じことで、英英辞典を引くとassertのところは「to state with assurance, confidence, or force; state strongly or positively (dictionary.com)」とかいてあったりします。「確信、自信をもって述べる、強く、肯定的に述べる」という感じですね。

つまり日本語の訳語を一旦「イメージに置き換えて、そのイメージが浮かんでくるようにする」が単語を覚える上で理想です。(一番理想的なのは英英辞典を読み下してイメージを覚えていくっていうコトだと思いますが、現実的には結構大変ですのでそこはサボっちゃいます)

でもこれが難しければ訳語を覚える、でも全然問題ないですよ!ここでは理想論に一応触れておいてイメージを作るだけでOKです。

ただ最終的にはイメージにおとすことにより、英文を読んだり、英語での会話をするときに、日本語訳を浮かべるのではなく、文のイメージが頭に浮かぶようにします。実際のところ日本語訳がうかんでいるようでは英会話はできません。頭が追いつかないのが普通です。(同時通訳など超絶技巧の持ち主は別として!)


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語呂合わせとイメージを活用した英単語記憶

能書きが長くなってしまいました。具体的な方法について説明していきます。

まずはイメージ記憶の練習です。ここでイメージ記憶とは、あたまに強く情景を浮かべることで、あたかも自分が体験した事柄のように感じるようにして脳に焼き付ける方法です。

たとえば昨日であるとか最近の事柄で、印象に残っている出来事って情景が浮かんできますよね。その現象と同様の反応を脳に起こして、イメージを焼き付けていきます。

たとえば「女性がノートパソコンを見ながらペンをかじってくやしがっている」情景を頭に思い浮かべています。あなたは「なにがあった?」とやや引いてたじろぎながらその情景をみている場面です。目をつぶって強くこの状況を頭に浮かべてみてください。


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このときコツは登場する人物や場所を身近なものにするということです。たとえばここで女性は妹であったり姉であったり母であったり好きな女の子であったり、身近な人物に置き換えます。場所もこの場合は自分の家がよいでしょう。

さて、イメージが頭に焼き付けられたでしょうか。このとき女性がうーと唸っているとか、音とか感情をのせてイメージをつくるとよりよいです。

うまく脳に焼き付けられると、明日の今頃でもあたかも今この光景が目の前にあったかのようにイメージを思い出すことができるはずです。

この原理を使って、語呂合わせとイメージで、英単語とその意味のイメージをつなぎ合わせていきます。

実際にやってみましょう。以下はVR英単語の一節です:

assert [əsˈɚːt]
  (動) を主張する、断言する、力説する


朝とにかく大事と主張する朝活提唱者

一日の中で朝の時間帯がとにかく一番大事であると強く主張する朝活の提唱者をイメージ。


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ここではassertと強く主張するイメージを結び付けていきます。語呂合わせは冒頭の一節が英単語の発音に似せて作ってあります。ここで言えば「朝と」の部分ですね。

本サイトで扱う語呂合わせは必ず冒頭に英単語の発音を対応させた部分をもってきています。語呂合わせを作るのはちょっとしんどいのですが、こうした方が頭出しが簡単ですからね。

ここでの場合、イメージのつくり方としてはまず身近な、日頃から強くモノを主張するひと、あるいは有名人の例えば橋下徹さんなどを頭において「朝がとにかく大事なんだ!」と絶叫するようなくらい強く主張しているイメージを作ります。まずこのイメージを頭に焼き付けます。慣れるまでは目をつぶれればつぶった方がいいです。

イメージをつくったまま「朝とにかく、朝とにかく、朝と、朝と… assert, assert」とだんだんassertと強い主張を紐づけるように頭の中に単語を描きます。

そこでゆっくり目を開きます。

同様にして同一ページに載っている5単語のイメージを作っていきます。

そして最後に確認テストの段階で、イメージが残っているかをまず確認します。

「assert」をみて先ほどイメージした状況がうかぶか。浮かびますよね。それって強い主張でしたよね。これが出てくればまずこの段階で完成です。

できれば次の日に、同一ページの冒頭のリストだけみて、イメージを確認してみてください。次の日にきちんと「イメージ」まで脳に頭出しできればまずはOKです。

長い時間がたつとどうなるかというと、場合によっては作ったイメージを忘れてしまいます。語呂合わせのフレーズはもっと先に忘れます。でもassertが強い主張だったというイメージが残ります。これで完成です。そのときには生の英語でなんどもassertにふれていることでしょう。

最初に単語を覚えるきっかけをつくって、あとは生の文脈で触れるたびに記憶は本物の語彙として定着していき、きっかけを作った語呂やイメージは消えていくというわけです。

(上級編) 語呂合わせは「作例」です

本節はイメージ記憶で500は覚えたぞという上級者に向けたメッセージですので、まだ慣れていない方はスキップしてください。


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500くらい見られてくると、もっといい語呂合わせがあるのにと思われることも多くなるのではないでしょうか。そのときは是非ご自分の頭に浮かんだ語呂合わせを大切にメモして記憶に活用してください。

実際のところここで書いている語呂合わせよりも、自分としてはよりよい語呂が浮かんだとしても却下することが多いのが現実です。実に半数くらいそうなります。

なぜそうなるかというと主に:

  • 語呂に登場する単語・概念がマニアックすぎる
  • ネット上で書くには不適切な表現である

という理由からです。

単語がマニアックすぎるとは、たとえば本サイトで最高にマニアックな単語で「理牌(りーぱい)」というのを使ったのですが、麻雀をご存じない方はなんのことか分かりませんよね。麻雀で自分の持ち牌を見やすいように整列させることです。

こういうケースは基本的に却下です。ただどうしても浮かばない、浮かばなすぎるときに泣く泣く無理やり使います。特にリとかパとか日本語に少ない音が混ざっているとき、外来語や専門用語に頼りたくなるのが実情です。

また、いくら語呂合わせのフレーズとはいえ、事実と大きく反しすぎて、特に普通に発言したら炎上してしまうようなことは避けねばなりません。語呂合わせの短文は自分の主張というわけではもちろんないですが、書けることと書けないことは存在します。最近はこのハードルも高く、少し前なら?丈夫なんじゃ?というものもボツにすることがしばしばです。

そこでもう語呂合わせになれてきた方で、サイト上の語呂合わせよりもうまいフレーズが見つかったら、是非そちらを覚えてください。自分専用だったら思いぞんぶんマニアックな分野の語彙を使えますし、多少可燃性のつよいフレーズもネットに書かなければ問題にはなりません。英単語を覚えたら自分ですら忘れるフレーズですからね。

なので究極はご自分で自分専用の語呂合わせをつくって覚えていけるようになることなのですが、そうなるための作例として本サイトをちらちら見て頂くのはよい事だと思います。まず自分で語呂を作ってみて、浮かばなければこちらを検索してみる、というのもいい方法です。

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まとめ

ここに書いているのは一つの英単語の覚え方であって、向き不向きがあると思います。万人向けの方法論というのは普通存在しないですからね。

単純に単語リストで覚えていくとか、文章で覚えていくとかが向いているというかたはそちらに取り組まれるとよいと思います。ただやっぱりそういう方法ではどうしても頭に残らないという方がかなり多くいらっしゃると思います。どういう風に記憶のフックを作ってよいのか、まったく知らない単語では分からないのが普通だと思いますからね。

語呂合わせで覚えたからなにか不都合がある、という言説を唱える人もいますが、そういう方は語呂合わせとイメージで記憶するという方法を間違っているか、実際にはやっていないでしょう。

私はこの方法を20年間活用していますが、普通に英語で仕事をしていますし、そのとき別に語呂合わせをつかっていたからどうこうという不都合はありません。

もし語呂&イメージの方法があっていると感じられたら是非!特に受験英語~TOEIC/TOEFL~英検1級レベルと語彙レベルが上がっていくについれて、滅多に日常出会わない単語を覚えていくことになりますから、何らかの工夫が要ることになります。普通は。そこに向けてここで述べた方法論などをマスターしていると心強い味方になりますよ!

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