Amazon Web Service re:Invent 2017 ダイジェスト
大阪の心斎橋であったAWS re:Invent2017ダイジェストに行ってきました。先日アメリカで行われたAWSの発表会のダイジェストを日本ローカライズでやっていただくものです。
近々久しぶりにAWSでのシステム設計を予定していまして、設計打合せの前に最近のアップデートを復習しておこうというわけです。
定員は350名だそうですが、会場は満員で、ほとんどの人がスーツの堅い感じ。Googleのイベントとはかなり雰囲気違います。Googleは謎の社員演芸みせられたりと、あのノリはイマイチ理解できなかったりしますが…それぞれカラーがあるということですね。
隆盛を極めるAWS
自分がクラウドを本格的にいじっていたのは5~6年前の、「クラウド」ということばがバズワードから本格的に定着しだす初期の段階でした。当時はAWSもAzureも非常にシンプルな構成で、仮想化したコンピューティング環境を提供するというクラウドの素の部分が殆どで、ストレージはシンプルな機能のS3しかなく、DBは自分で頑張ってインストールして使うような感じだったと記憶しています。
それが今や星の数ほど機能が用意され、メジャーなコンピューティングを全て盛り込もうかという勢いですね。やはりしっかりした土台のプラットフォームがよい出来だと、そこに凄い勢いで要素技術がつながり、凄い世界が作られるという印象です。クラウド時代はAWSの圧勝でしょうか。他の競合ベンダはクラウドを更に次世代化したもので勝負するしかなさそうです。
競合といってもこの分野でガチンコでぶつかれる企業はごく限られますが。放っておくと世界でコンピュータはAWS一つだけでよいと言われる世界が来そうな勢いを感じます。
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今回の発表で印象に残った点
今回のre:Inventでの発表のなかで、個人的に印象に残ったポイントは以下です:
- AWS上の統合開発環境。Amazon Cloud9という完全にAWSと統合されたAWS上の開発環境。AWSはゴツいプラットフォームなので、これをうまく統合してくれている開発環境は非常に重要です。開発容易性が向上すれば、更にAWSの勢いは増しそうです。詳しくはこちらを参照してください→公式ブログ
- 機械学習をこれでもかと詰め込んでる。目立つところでは機械学習とIoTでしたね。よくある機械学習応用はすでにサービス化して開発する必要がなくなっている点はさすがです。コスト面や性能面が明確ではありませんが、サービス化されている動画や音声の認識が本格的に使えるクオリティであれば、世の中のIT系サービスに大きな変革がもたらされる可能性があると感じます。様々な活用アイディアが具現化されてくるでしょう。詳しくは→公式ブログ
- DBは多様にありすぎて凄い。ペタバイト級のデータの塊を扱うのがある程度当たり前になってきたなかで、用途に合わせて最適化しないと計算量がとんでもないことになります。そういう意味で細分化は必然ですが、それにしてもサポートしている数が多いですね。特性を一つずつ理解するのはちょっと大変すぎ。個人的にはグラフDBの有効な使い方を考えたいです→公式ブログ
そしてクラウドだけではなくなってきた
今年の発表では、クラウドではなくエッジ側で認識を行うDeep Lensや、ロボット用OSであるRTOSのAmazon版、Amazon FreeRTOSなどを発表してきているのも注目です。
クラウド黎明期では、エッジ側(端末側)のコンピューティングが全てクラウドに集約される!っていうことが喧伝され、エッジ側は単なる土管でいいなんてことが言われていました。(そんなアーキテクチャではスケールしないというのは技術者なら分かっている話だったかもですが、クラウド勢としてはそういう勝手に思われている幻想も大事にしていた感じですよね。)
それがここにきてやっぱり大量の動画データをサーバに全部アップロードして認識というのはさすがにキツイということか、エッジ側でのコンピューティング・簡易処理の実行を打ち出してきた感じですね。
aws.amazon.com
aws.amazon.com
これはなかなか手ごわい展開ですよ。クラウド側はAmazon最強で盤石な中、これをひっくり返せるとしたら、日本企業などにもチャンスがあるとしたらエッジ側からと思っていましたが、既にシッカリ手を打たれてきてる感ありますね。さすがです。
今年中にキャッチアップしておきたい
さて、ひっくり返すもなにも、まずはちゃんと勉強しなくちゃということで、今年中に新しい要素をキャッチアップしていきたいと思います。ちなみに今回のre:Invent 2017ダイジェストでメモ帳をもらいました:
素敵なノートですね。せっかくなのでここにAWS関係の知識をカリカリ詰め込んでいこうと思います!
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今回のターゲット語彙
今回ターゲットにする単語は以下です。
各語彙の覚え方
初めての方は、こちらでおすすめの記憶法をぜひご確認ください。
elastic [ɪlˈæstɪk]
(形) 弾力のある、伸縮自在の、しなやかな、容易に屈しない
エラー数値行くとしてもすぐに止まらず弾力のある対応するシステムは優秀
負荷を示す数値がエラー状態になるところまで行っても急に停止せず弾力性のあるしなやかな対応ができるシステムは、優秀なシステムというイメージ。
業務システムは機械的にスパッと止まってしまうと非常に困ったことになりますので、異常状態をうまくいなして対応してくれる作りだと嬉しいですよね。
dynamo [dάɪnəmòʊ]
(名) 発電機、疲れを知らぬ精力家
大(ダイ)なものが大好き!大きいことはいい事だという考えが元気の素という疲れを知らぬ精力家
勢い重視で、モノの判断は大きいかどうか。そのくらいの単純さで突き進むのが疲れを知らない精力家というもの!というイメージ。
手ねぇと思えるときは教義に立ち戻るのがいい
考え方の根本に自分の一番大事にする主義・教義がある。打つ手がないと困ったときなどはそこに立ち戻るとよい、というイメージ。
ビジネスの世界ではよく、経営理念という言葉で語られます。判断に迷うときに、大組織が間違った行動を起こさないように縛るガバナンスの有効な手法です。
recognition [rèkəgníʃən]
(名) 認識、認めること、見てそれとわかること
利口が熱唱するとガリ勉と馬鹿にしてた周囲も認識を改める
ガリ勉と揶揄されていたお利口さんがカラオケで不意に熱唱して周囲は認識を改め面白いやつだと思い始めるイメージ。
政治家はだいたい賢いか賢人ぶった人のどちらか
政治をやる人は本当に賢いか、賢人ぶった態度がうまい人、というイメージ。
いずれにせよ賢いと思わせないと商売になりませんよね。
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