今回の振り返り語彙
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まとめ
特許というのは、なんらか発明をしたときに、その発明の権利を30年なり保護してもらえるという制度です。
大金を費やして研究開発して生み出したものが、一瞬でパクられてはだれもお金をかけて研究しなくなり、技術が発展しなくなるため、これを阻止するための仕組みです。
技術者なり研究者のプロとしてやっていれば、当たり前のように数十件から三桁件数の特許の出願にかかわっているものです。
特許の維持にはかなりの経費がかかりますので、大企業でないとなかなか大量の出願から権利の維持はできないのですが、大きな企業になると自らその技術を実施しない場合でも予防的に、あるいは競合他社への牽制的な意味合いで特許を出願します。
ちなみに特許に書いてあることが、真実かどうか、書いてある通り実現するかどうかというと微妙です。要件を満たしていれば特許としての体裁は整い、特許はとれてしまいますからね。化学分野などはしっかり実験してちゃんと成立していることを示す必要があったりしますが、情報系はそのあたりも相当怪しいままだせてしまいます。
雑誌の記事などでよくみるのが、アップル社がこういう特許を出している、だから次期モデルのiPhoneはこうこうだ、というもの。
記事を書いている本人はわかって書いているとおもいますが、ほとんどそれは憶測もいいところで、実際にすぐに実施される可能性は低いと思ったほうがいいです。ほとんど商品企画と、技術者の出す特許はリンクしていません。
記事のネタに飢えているのでつねに特許データベースをチェックして飛びつくのでしょうけれども、さすがにちょっと誤解されるような記事なので、ああいうのはやめたほうがいいのではないかなと思います。
その予測の方法が有効だというのなら、過去の実績からきちんと予見できているということを示してほしいですね。